| ■審査員 |
審査員長 村松友視 氏(直木賞作家)

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| ■審査委員長 総評 |
第18回となった「愛するあなたへの悪口コンテスト」の全作品を読んで、今回はとくに応募作品の幅の広さと成熟を強く感じさせられた。悪口をめぐるテーマとしては夫から妻、妻から夫、親から子、子から親、そして兄弟姉妹をめぐる世界などが多いのだが、応募作品の彩りのゆたかさに、まずは気づかされた。
たとえば今回の大賞作品、準大賞作品、入賞作品、スクール大賞、スクール賞を見てゆくと、実に多彩な作風を感じさせられる。大賞の「別にもう あなたでいいや」の一見単純で投げやりとも思える作品を掘り下げてゆくと、ここにいたる作者の心の変遷模様が浮かび上がってくるし、準大賞「妻の化粧から学ぶものづくり」では、〝妻の化粧〟と時代の風たる〝ものづくり〟の組合せの妙に仰天させられ、島田市長賞「失恋の受け皿だったとはまだ言えぬ」は、男の生き方と女性の生き方の対照を掘り下げるヒントをはらんだ作品として読んだ。
応募作品全体に、言葉の用い方が洗練され、内容が重層的になってきたことに加えて、〝愛〟と〝悪口〟を溶け合わせるこのコンテストの主旨が、ようやく浸透してきたという手応えをおぼえさせられた。十八回、十八年をこなした歳月はダテではなかったという感触もまた、やはり選考委員としてうれしかった。直球、曲球、豪球、魔球、若球、老球、そしてしたたかなスローボールなどに出会う、今後の応募作品の色彩を思い浮かべるだけで、胸がはずんでくる只今のココロであります。
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| ■お問い合せ |
〒427-0022 静岡県島田市本通三丁目6-1
(地域交流センター歩歩路内)
(株)まちづくり島田
「愛するあなたへの悪口コンテスト」
実行委員会
TEL.0547-33-1550 FAX.0547-33-1565 |
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| ■大 賞 |
| 別にもう あなたでいいや |
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佐藤 維舞紀(福岡県福岡市)
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| ■準 大 賞 |
| 妻の化粧から学ぶものづくり |
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PN おとちゃん(愛媛県今治市)
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| ■島田市長賞 |
| 失恋の受け皿だったとまだ言えぬ |
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佐々木 民世(茨城県つくば市)
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| ■入 賞 |
| 飽きっぽい妻、何故俺といるんだろう |
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PN 駄星(和歌山県和歌山市)
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| 風呂の戸を開けてまで今話すこと? |
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PN ひかり(長野県飯田市)
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| 妻と口論 思わず子供が「カンペ」を差し出す |
| PN 未央柳(埼玉県さいたま市) |
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| 「他人の目ばかり気にするな」と言う父の育毛剤 |
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PN 千呂太(北海道札幌市)
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| ■島 田 賞(島田市在住の方対象) |
| キーパーの孫の写真を見て、この子だけユニフォームが違ってかわいそうと涙ぐむ私の母 |
| PN だし巻き玉子(静岡県島田市) |
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| ■高校生審査員賞 |
| 若い頃の写真を印籠のように いつも持ち歩く妻 |
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PN つかじい(新潟県小千谷市)
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| ■スクール大賞(小・中・高生対象) |
| 母ちゃん、唐揚げはカレーの具には攻めすぎだと思うよ。 |
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白石 一翔(静岡県立島田工業高校)
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| ■スクール賞(小・中・高生対象) |
| なんで君に彼女がいて、僕にはいないんだ? |
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PN 千田 嗣竜(兵庫県神戸市立科学技術高等学校)
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| 帰り際 「さようなら」というあなた 「また明日」と言い返す |
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運天 陽菜(沖縄県立知念高校)
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| ゴキブリのように来るライン |
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林 蒼和(静岡県立島田工業高校)
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| 体のほとんどが冷凍食品 |
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PN 後藤 颯希(静岡県立島田工業高校)
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| (第18回応募総数6,154) |
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